【HNML】#5 ガールミーツガール公開しました/あとがき
ハローニューマイライフ第5話『ガールミーツガール』更新しました!
この記事はネタバレを含むため1〜5話を読んでからご覧ください。
スポンサードリンク
記事目次
スポンサードリンク
漫画制作についてちょっと語る
作画スピード
今回は作画スピードとモチベーションがめっっっっっちゃ◎でした。
大体1話制作するのに毎回約1ヶ月弱かかってるのですが、今回は24ページを1週間と3日で完成させることができました。
といってもやっぱりでかいのはプロットが既に完成していたことと、背景3D素材が既にあったこと(トイレは有償素材を購入しています)。
なので、作画以外で割く時間が今回はほとんどなかったんですね。
以前の記事やインタビュー記事でも触れたように、もう若くはない歳なので技術向上!よりは『いかに時短して作品をたくさん描くか』ということに重きを置いています。
もちろん作品のネタ作り、設定を練ったりだとかキャラクター作り等に手は抜きませんが、作画コストをなるべく抑えたいなというのがわたしの中の目標です。
3Dの活用
わたしはパース(遠近法)がとにっっっかく苦手です。
背景は描くより作った方が早い。
ということで、頻繁に登場する教室や廊下はBlenderで自分で作った自作素材を使用しています。
5話のトイレは有償素材を購入し使用させていただきました。
キャラクター複数人が立ってる距離間とかを掴むのも本当に苦手なので、クリスタのデッサン人形を配置したりしてます。
そのままトレースしてしまってはわたしのデフォルメと異なってしまうので、デッサン人形の体型を自分のデフォルメに近づけつつ、あくまでもアタリとして使っています。
これがかなり便利。
後述しますがわたしはネームを描かないで作品作りをしているのですが、コマ割りの時点で『このセリフは大ゴマで』と考えてコマ割りするもののいざ下描きをしようとすると構図がいい感じにならない…ということが結構あるんですね。
そんな時、背景3Dとデッサン人形を配置して適当にぐるぐるいい感じに素材を動かせば『お、この構図いいじゃん』となって決まる…みたいなこともまぁぼちぼちあります。
もちろん全部のコマでそれをやってるわけではないですが、困った時の3D。
3D素材を使うことへの抵抗
もう少し若かった頃…漫画家目指していた頃『デジタル漫画も主流になりつつあるけど、こういう便利な素材を使うのはズルなんじゃないか?』と思っていた時期がありました。
自分の技術がないのをいいことに逃げてるだけでは?と・・・
もちろん描けるにこしたことはないと思いますが、そんな悩みを当時お世話になっていた担当さんにこぼしたところ『それで作品のクオリティが上がるならどんどん使っていいんです』と仰っていただき、むしろ自分の武器に変えよう!と思えるに至ったのでした。
なので、昔は正直なところ使うことに抵抗があったのですが今はありません。
わたしの今の技術ではパースの勉強始めたら多分さらに数年経ってしまうし元々もんのすごい苦手意識がある分勉強も捗らないしで漫画を描くこと自体億劫になってしまったと思うんですよね。
頑張って背景自分で描いてもどえらい時間かかってしまうし、時間かかった割には汚い出来栄えになること間違いなし。
それでいて、作品には『旬』というものがある。
ハロニューは自分的には『今描かないでいつ描くんだ!今でしょ!』なので、今描く⇒でも形にするだけの技術がない⇒別の技術(3D技術)で補っちゃえばいいじゃん?となり、今に至ります。
もちろん全部自分で描いてる方へは尊敬の念しかないです。
憧れもします。
なのであくまでもこれは自分に合った方法なんだと割り切ってやっています。
パースめちゃくちゃで絵面が汚くて話が頭に入ってこないんじゃ元も子もないので…w
相変わらずネームは描いてない
2話の途中からネームは描いてないです。
具体的に2話のLIME交換しよう〜の場面まではネーム描いてたのですが、プロット時点でセリフから何から全部文字打ちしてしまうので、ネーム描く必要ないかな…となりました。
これが商業の連載作品で担当編集者に見せてーとかだったら別ですけど、あくまでも個人の趣味漫画なので自分の好きなようにやるのが一番ですよね。
一応わたしのやり方は
- プロットにセリフを全部書く(小説のような感じ)
- セリフを書きながらコマの構図をイメージする
- オノマトペも書く
- プロットを元に原稿にコマ割りをする
- コマ割りの際にテンポ調節しセリフの増減をする
- セリフを全部打ち込みおおよその位置に配置する
- 下描き着手
という感じです。
必ずしもプロット通りに描けるかというとちょっと難しく、コマ割りしてる段階で『ここページめくったときに大ゴマ欲しい!』となったときにちょっと尺が足りないな・長いなとなったらコマやセリフを調節したり…ということはあります。
そこは臨機応変に。
1〜2話はセリフが多かったのですが、これは逆にネームをやっていたからかもしれないです。
ネーム通りに描こうという意識が働いてしまったのでしょうね。
ネーム時点でセリフの調整ができてなかったのかな、と、今なら思います。
まだ色々と挑戦してるところがあるので必ずしもこのやり方がいい作品作りにつながるかといったら『自分の中では』としか言えず、読者目線に立てていないのが正直なところですが色々研究してみたいと思ってます。
モチベーションの維持
いうても日中は育児中の主婦です。
作画の時間を取るのは娘の機嫌と要相談ですね…
今回は大体1日5時間前後の作業でした。
2時間くらいしか作業しない日もあれば6時間くらい作業した日もあるので本当『日による』って感じではありますが。
書きたいエピソードが溜まっているので、それを早く形にしたい!の一心で今回は描き進めました。
正直なところ久我原はレギュラーキャラにはならない…と思っているので(読者様の反応次第なところはありますが)、ちょっと様子見回なところはありますね。
あえてレギュラーキャラじゃないキャラの回を置いたのは後述しますが、今後の話の持っていき方の一つの方法として試してみたかったことの一つです。
それがいい方に転ぶか悪い方に転ぶかは今はまだわからないですが、今後”時々”出てくるであろうポジションとしては美味しい回だったのではないでしょうか。久我原的には。
スポンサードリンク
5話振り返り
話のこと
今回は久我原回でした。
レギュラーキャラじゃない新キャラなのに丸々1本、誰よりも早く個別エピソード入れるってどうなのよ?
・・・というのが自分の中にありましたが、主人公である高良も日咲も高校デビューするに至った核心部分にはまだ触れていない状態。
主人公らのエピソードを先に出すのも勿論考えはしたのですが…1話とは違った感じで『ハロニューってこういう話なんだな』みたいな導入部分が今回の話にあるのかなと思いました。
別にネタバレでもなんでもないですし結構よく色々なところで書いているようにハローニューマイライフは高校デビューの話です。
勿論全員がそうというわけではないですが、主人公らが新しいクラスメイトと一緒の時間を過ごしていく中で刺激を受けたり、ときには悩んだり、成長していく過程が描けたらなと思います。
久我原の高校デビューの理由はおそらく後ほど出てくるのかなと思いますが、サラッと描くかがっつり描くかは悩み中です。
久我原万里絵というキャラについて
久我原の扱いとしては準レギュラーキャラ。
日咲の仲の良い友人の一人ではありますが、グループとして行動するタイプではない(久我原自身が)ので時々一緒にいる感じの友人ポジションです。
日咲と同じ元ヤンでも、違うタイプのヤンキーです。
日咲が人とつるんでゲラゲラ騒ぐタイプのヤンキーだったのに対し、久我原は一匹狼なタイプ。
日咲がヤンキーだった自分を黒歴史と思っているのに対し、久我原はヤンキーだった自分を誇りに思ってる。
日咲が自分のために変わろうと決意したのに対し、久我原は人のために変わろうと決意した。
日咲がまな板なのに対し、久我原はダイナマイト。
・・・などなど。
そんな二人が中学時代に会っていたらどうなっていたのでしょうか。
彼女は描くのがとにかく難しいです。
委員長モードの時はちょっと目を細めている感じ、ヤンキーモードの時は常に眉間に皺を寄せてる感じです。
読者様がみた時全くの別人になっていないか心配…
しかもそれでいて黒髪ロングヘアーというツヤベタ必須な髪、ダイナマイト、長身細身、美人系…と、わたしが描くの苦手な要素がめっちゃ入っている。
今後彼女がどういった活躍をするのか、そもそも活躍するのかも今のところ未定ではありますが次回の登場も楽しみ!と思っていただけたら幸いです。
今回挑戦したこと
今回の原稿はちょっと色々挑戦的でした(自分の中では)。
- とにかく短時間で仕上げる
- 大ゴマを使う
- 場面転換しない
- テンポ感
- 1話で完結
とにかく短時間で仕上げる
冒頭にも書いたように今回は下描き〜完成まで1週間と3日でした。
20ページ前後をいつも1ヶ月で仕上げているのでだいぶ早く仕上げることができました。
モチベーションの維持をしつつ、短時間で作品を描くというのは今までできた試しがなかったので今回はかなり頑張った方…です。
ジャンクエイジも8ページ前後に関わらず1ヶ月以上かけて描いてたので(あれは没ネタということもありモチベーションが上がらなかった)。
特に締め切りを設定していたわけではないのですが、商業連載を想定し(そんな浮いた話はないですが)自分がどれだけのスピードで描けるのかチャレンジしてみたかったのです。
このページ量だったら隔週連載とかだったら行けるのかな?と思いました。
まぁただ今回は背景素材が既に用意されていたのとプロットも完成していたから実現したのであって、6話以降はエピソードの入れ替え等あったためこれからプロットを練り直さなければなりません。
しばらくプロット作業に集中して、また今回のようなスピードで描けるようになってコンスタントに作品を出せたら理想だな…と思います。
大ゴマを使う
前回も挑戦していたのですが(主に高良とすうのくだり)、今回も引き続き、会話シーンが多くなるといえどメリハリが付けられるコマ割りを意識しました。
次の項目にも関係するのですが、1話丸々同じ場所で話が展開していくので飽きさせないためにはどう見せるのがいいか考えた末こんな感じになりました。
上手くいってたらいいのですが・・・
場面転換しない
1話は教室⇒階段⇒過去編⇒教室
2話は食堂⇒帰り道⇒スーパー⇒家の前
3話は家の前⇒高良の家⇒家の前
4話は家⇒玄関⇒通学⇒教室(更にHR→休み時間→テスト→放課後)⇒廊下⇒トイレ
・・・と、とにかく場面転換が多い!!!!!!
3話はともかく1,2,4話は1話の中でかなり場面転換してるんですよね。
話を進めるためにもコマが小さくなってしまったりページ数が増えてしまったりという弊害もあり『1話の舞台を絞ってみよう』となりました。
当初のプロットでは流石に1話あたりのページ数が少なくなるかな…と思ったのですが、コマ割りしてみたら意外と22ページになりました。
ページ数的にはちょうどいい気がするものの、本当は日咲の『じゃあまたね』『バタン』で5話を終わらせる予定だったのですがやっぱり引きが弱く『続きが気になる〜!』という感じにはならなかったので今後の展開も加味し、次に何かが起きるんだよ〜というのを匂わせるページを追加しました。
それで計24ページ。
そんな感じで、今回はトイレ⇒教室で完結するようまとめました。
場面転換もやりすぎると読者が混乱しかねないと思うので(わたしが漫画読んでるとそうなのでw)、今回はこのように絞ってみました。
とはいえ今後毎回そうするかといったらそういうことでもなく、バランスを大切にしながら読みやすい漫画づくりを心がけたいと思います。
テンポ感
わたしは漫画を作るときにテンポ感を大切にしているつもりではいるのですが、これを実際に『いいテンポ感』にするのは難しいんですよね。
絵のメリハリだったり、キャラクターの表情だったり、会話シーンだったらキャラクターの口調だったりでテンポ感ってすぐ変わってしまうので…
今回は今まで描いていた短編漫画の感覚を思い出しながら描いてました。
それが良いのか悪いのか…という感じではあるのですが(短編漫画は全部商業誌目指していたときの没ネタなので…)、初心にかえってとはちょっと違いますがそんな感じで(?)進めましたはい。
1話で完結
今後メインキャラの掘り下げ回がおそらく数話に渡って展開されていきます。
今回は久我原回を1話で完結させました。
今のところ考えてるネタは1話で完結できそうな話がないんですよね…
日常回的なものというのでしょうか。
いつかはきっとそういう日常回も出てくるのでそれの練習も兼ねて描いた回でした。
4話の引きがあってこその5話ではあるのですが、30ページ前後の読み切り漫画を描くのがすんごく苦手でたった1話の中でキャラクターがどんなやつなのかっていうのを見せるのがすごく難しいんですよね。
それができるか?という挑戦みたいな回でした。
絵について
5話目にしてやっと絵が安定してきたように思います。
ハロニュー第1話が約2年ぶりの原稿作業ということもあり、漫画を描くことが久しぶりすぎてやや安定しない作画でした。
5話に入りやっっっっっと自分の絵柄を思い出すことができました。
日咲の顔も『そうそうこういう感じに描きたかったんだよ』と安定した気がします。
今1話見返すと結構別人感ありますね…
ぶっちゃけていうと小堀・井川・戸浦は1話の下描きをしながらキャラデザ決めてしまった感があったのですがやっと自分の中で『こういうやつ』と定着してきました。
その中でもTHE普通の小堀は描きづらいことこの上ないですが…(今後活躍がある予定ではあるものの誰かと一緒にいることにこだわりなさそうな子なのでそもそも出番が少ない)
登場するたび別人になってるなんてことがないよう、気をつけて描いていこうと思います。
スポンサードリンク
6話以降のハローニューマイライフ
本当は今回のようなモチベーション・ペースを保ち続けていたかったのですが…4話の内容がガラッと変わってしまったため(5話は変更特になしでした)プロットを全て練り直しております。
現在めちゃくちゃ難航中なため6話以降のハローニューマイライフはまた…いや今まで以上に更新頻度が下がってしまいそうな予感がしています。
プチ予告。
今後出てくるのはどちらかというと日咲メインの主人公ズ回、姫愛蘭回、当初4話で予定していた井川回…となりそうな予感です。
もちろんまたなんらかの理由で変わることもあるのですが今のところはそんな感じを予定しています。
主人公ズ回では日咲の高校デビューの理由が明かされる…?かも。
もう少し先にすべきか悩んだのですが先延ばしにしすぎてもなぁと思い、現段階では8〜9話あたりでわかる予定となっています。
ちゃんと高良も活躍します。
果たして今年中にそこまで行くのか!?
11月には大好きなポケモン新作発売も控えているのでできるだけ進めておきたいですね…
Twitter(@d__mrkm)では作品の進捗を都度都度報告しております。
時々キャラクターの小ネタ話なんかも披露しているのでよかったらぜひフォローしてください🙇♀️(フォロワー様が増える=読者様が増える=作家として純粋にうれしく、創作活動においてとても励みになります)
これからもハローニューマイライフをどうぞよろしくお願いいたします!